葉っぱの構成 彫り進み版画 小学5年生
彫り進み版画というものを教師になるまで知りませんでした。一版単色、一版多色は中学校でも取り組んでいましたが、経験したことがなかったのと複雑そうで敬遠していたのかも知れません。
しかし、多版多色をもっと簡単にしたもので、作り方がわかれば多色版画の魅力を十分味わえることを知り、何年間か取り組んでいます。
版画の良さはひとつの版で何度も刷りを試してみるところにあると思います。また、彫り直し、刷ることを繰り返すことで自分の表現を深めることが出来る良さもあります。
そして、小学校4年生でたいがいの児童が高級な彫刻刀を購入するので、なんとか、彫刻刀を使う授業を入れなくては・・・とちょっと主婦目線もあります。一度使っただけで、二度と使わないのはもったいないですから。
今回、4年生で一版単色を経験していたので彫り進み版画をやってみることにしました。
テーマに悩んで(4年では動物に取り組んでいたので)いたのが秋で、窓の外の紅葉を見ていてとっさに「いろいろな形の葉っぱをひろってきてスケッチしよう」と思いつきました。
まずひろってきた葉っぱをB4の用紙に一枚一枚ちょっと離して実物大によくみてスケッチ。スケッチ後はその葉っぱにひかれた理由を発表し、さらにその良さを強調しながら単純化、強調化してスケッチの横にオリジナル葉っぱをデザインしていき、それを構成していくという制作をしました。
単純化と構成のヒントとしてたまたま持っていた着物の端布を何枚かみせました。
川に流れている葉、風に舞う葉、静かに落ちて重なっている葉、踊るような葉・・・いろいろな葉を想像しながら、あるいは並べてみた形のおもしろさを楽しんで制作していました。デザイン的な作品になってしまいましたが、時間がかかっただけに面白い作品にしあがってきたと思います。
by shigeshige05 | 2010-02-26 02:29 | 図工教育